ストレンジブリューイング


ブルーパブ名: 麦酒倶楽部 POPEYE
電話番号: 03-3633-2120
住所: 東京都墨田区両国2丁目18-7 ハイツ両国駅前 102号
定休日: 日曜休
営業時間: 平 日:17:00〜23:30
土祝日:15:00〜23:30
ビールの種類: ゴールデンスランバー (アメリカン ペールエール)
ピッグヘッドIPA (インディア ペールエール)
ホンキートンクインペリアルスタウト (インペリアル スタウト)
ドライスタウト (ドライスタウト)
チョコレートビーナススタウト (チョコレートミルクスタウト)[季節限定]
Miss Take's Bitter (ビター)
バーベットワイヤーDIPA (インディア ペールエール)
ゴールデンスランバー ハーベストブリューバージョン (ペールエール)
ウォーターメロン 八色ウィート (八色すいか使用のウィートエール)
魚沼ライスヴァイツェン (魚沼産コシヒカリ使用のヴァイツェン)
ラブポーション#9 スコッチエール (スコッチエール)
レイトフォールレッドエール (レッドエール)
アップタイトビター (オーディナリービター)
ダブルIPA (インディア ペールエール)
Funky JB IPA (インディア ペールエール)
魚沼ホワイト (魚沼産コシヒカリとゆず使用のベルジャンホワイト)
ゴールデンスランバー ディアルホップ (ペールエール)
ピーチ (フルーツビール)
マンゴー (フルーツビール)
ストロベリー (フルーツビール)
ラズベリー (フルーツビール)
パッションフルーツ (フルーツビール)
ラブポーション#9 バーレーワイン (バーレーワイン)
醸造開始: 2014年6月16日
アクセス: JR総武線/両国駅から徒歩3分
都営地下鉄 大江戸線/両国駅から徒歩10分
URL: http://www.lares.dti.ne.jp/~ppy/
Facebook: 麦酒倶楽部 ポパイ

製造元: 株式会社シンポ企画
電話番号: 025-775-7333
住所: 新潟県南魚沼市黒土新田79番地5

ストレンジブリューイングは、 東京・両国の老舗ビアバー「麦酒倶楽部 POPEYE」(ばくしゅくらぶ ポパイ)が、 2014年に新潟県南魚沼市へ開設したマイクロブルワリーです。
ストレンジブリューイングがある南魚沼市(みなみうおぬまし)は、新潟県の内陸部に位置し、 冬は2メートルを超す積雪になることもあるという国内有数の豪雪地帯として知られるところです。 そのため、スキー場が多くウィンタースポーツが盛んなまちで、 近隣には温泉も多いことから冬場に訪れる観光客も少なくありません。 雪がもたらす清らかな水の恵みにより、「魚沼産コシヒカリ」で知られる米の産地であると共に、 日本酒、ワイン、ビールなど酒造が盛んな酒処でもあります。 そうした南魚沼の田園風景がどこまでも続くのどかな場所に、ストレンジブリューイングがあります。

ストレンジブリューイングでは、 原材料にイギリス産、ドイツ産の麦芽とアメリカ産、オーストラリア産のホップを使用し、 八海山に源を発する伏流水から引いた南魚沼の水を仕込み水に使用して醸造しています。 また醸造所の裏で栽培している自家製ホップも使用しています。
ストレンジブリューイングでの第一弾は、ペールエールスタイルのゴールデンスランバーでした。 イギリス産ペールモルトとアメリカ産カスケードホップのみを使用したSMaSHタイプのビールです。


ゴールデンスランバー


ストレンジブリューイングを運営する株式会社シンポ企画は、 1985年6月30日に東京・両国へ開業したビアバー「麦酒倶楽部ポパイ」が母体となる会社で、 麦酒倶楽部ポパイの創業者である青木 辰男(あおきたつお)さんが代表取締役を務めています。 麦酒倶楽部ポパイは、1995年に日本初の地ビール「エチゴビール」を最初に提供したお店で、 国産の樽生地ビール提供店の第一号と言われています。 青木さんは、国内でクラフトビールを提供する草分け的存在で、1995年以来 独学で地ビールのノウハウを蓄積して、 日本のクラフトビールの発展に貢献し続けてきた方です。 また、NPO法人「日本の地ビールを支援する会」の理事長や「ジャパンクラフトビアパブ協会」の顧問なども務めています。


シンポ企画 代表取締役 青木 辰男さん

その青木さんが自分たちの造るビールを提供して行きたいという思いから誕生したのが、ストレンジブリューイングです。 青木さんは、ご自身の故郷である南魚沼市にある実家のガレージを改装してマイクロブルワリーを開設することにしました。 南魚沼市は、東京から200Km以上も離れており、 そこでできたビールを運ぶ輸送コストも大変なのではないかと思いましたが、 そこは酒処・米処として有名なところだけに、雪の恵みである美味しい水が豊富に使えるというこだわりがありました。

ストレンジブリューイングは、2014年2月24日に酒類等製造免許(発泡酒)を取得、 同年4月18日には醸造長である藤木 龍夫(ふじきたつお)さんが着任し、 そこからビールの仕込みが始まると、同年6月16日には遂に自家醸造第一弾「ゴールデンスランバー」のお披露目に漕ぎ着けました。
ストレンジブリューイングの開設当初は、100リットルのタンク1基での醸造からスタートしましたが、 その後設備を増強して、現在では100リットルタンクが3基と、200リットルタンクが6基という規模で製造しています。 設備の増強に伴って、ポパイ以外のビアバーへも出荷を予定していましたが、思いの他、ポパイでの販売が好調で、 他店への販売はほとんど出来ず、 ポパイへの供給すら厳しくなって十分な熟成期間を維持するのが難しい時もあるとのこと。

青木さんは、当初、毎週のようにストレンジブリューイングのある南魚沼市へ通って、仕込みに立ち会っていました。 青木さんのお話の中で、「ビール造りで最も重要なのは、醗酵のチカラ。だから、うちは酵母作りから始める」と、 酵母の育成の大切さを力説され、「最近の新進ブルワリーは、酵母を買って来るところが増えた。 酵母は自分で育てるもの。これからは良質の酵母を、ブルワリー間でシェアして行きたい」と熱く語っていました。 ただ、一方課題もあり、クラフトビール製造業者の中には、 酵母の販売にも酒税が掛かることから酵母の取り回しが難しいという考え方があり、 業界内でのコンセンサスがとれていないのが実情のようです。

そうした青木さんのこだわりから、ストレンジブリューイングでは酵母の培養から手掛けており、 現在20種類もの酵母を育てています。 また、通常は経済性の観点から酵母を何度か再利用しますが、ストレンジブリューイングでは酵母の使い回しはせず、 バッチ毎に新しい酵母を投入しています。よって、反面コスト度外視なところはあります。 こうしたポパイでのビール造りの取り組みについて青木さんは、 「最初は自分の楽しみ、ホームブリューイングで良かったのだけど、 日本だと法律的に出来ないでしょ。だから免許取って始めちゃった」と笑っていました。 こうしたことから、2015年7月29日には酒類等製造免許(酒母)も取得しました。

醸造長の藤木 龍夫さんのご厚意で、ストレンジブリューイングをご案内戴きましたので、ご紹介します。


ストレンジブリューイング


ストレンジブリューイングのエントランス


醸造設備


左から、糖化釜(マッシュタン)兼ロイター、 煮沸釜(ケトル)兼ワールプール、 貯湯タンク(ホットリカー)


100リットルの発酵&貯酒タンクが3基と、200リットルの発酵&貯酒タンクが6基の計9基


IPAとダブルIPAの若ビールを試飲させて戴きました


建物の裏手では、自家製ホップを栽培しています





収穫時期には、東京から来るビール好きなボランティアにホップの収穫を手伝ってもらい、 作業後はホップ畑の傍らで、ストレンジブリューイングのビールを振舞い、バーベキューを楽しんでもらうそうです。
収穫後のホップは、ストレンジブリューイングで使用しています。 今回、藤木さんのご厚意で、ホップを少し分けて戴きました。

ここでストレンジブリューイングの初代醸造長の藤木 龍夫さんをご紹介します。 藤木さんは、大阪府大阪市の出身で、元々日本酒職人として杜氏をされていました。 1995年〜1999年の間は、当時奈良にあった「倭王」(わおう)でビール造りに携わっていました。 以前ポパイでも倭王のビールを取り扱ったことがあり、ポパイのブログによると「特にヴァイツェンは、 レジェンド級。アンバーエールは、日本でリアルエールがまだなかった頃、 マスターが『このビールならコンディションできる!』と確信し、 コンディションに至り、リアルエールフェスティバルがポパイで開催されるきっかけになった」とあります。

藤木さんは、その後また日本酒造りに一旦戻りましたが、ポパイの青木さんとの出逢いがきっかけで意気投合し、 日本酒の杜氏をしていたこともあり酵母の扱いには慣れていたためストレンジブリューイングを任されることとなり、 2014年4月18日に南魚沼へ赴任しました。
藤木さんは「2014年に(ビール造りに)復帰して、あの頃から20年が経ったにもかかわらず、 まだこの業界は進歩していない。未だに酵母を混ぜるだけの醸造しかできていない。」と残念そうに語っていました。
また、南魚沼での生活については「私は関西育ちで、都会で暮らしてたでしょ。だから、 こんな田舎暮らしは勝手がわからないですよね。 近くにコンビニはないけど、商店が1軒ありますよ。」とニコニコしながら語っていました。 冬になると一晩で2mもの雪が積もるらしく、 軒先に留めてあったクルマが雪に押し潰されそうな写真を見せてもらいました。


醸造長の藤木龍夫さん


ここからは、酵母の培養について、ご覧戴きます。


純粋培養された酵母は冷凍庫の中で、長年冷凍保存されてきました
1999年当時、奈良の倭王でビール造りをしていた時の酵母を冷凍保存して、今も使っています
※ 純粋培養とは、複数が混ざることなく単一の種類の酵母として培養すること。


20種類もの酵母を冷蔵庫で培養して、試験管の中で数を増やします


酵母は試験管の底に溜まっていて溶液は透明ですが、試験管をちょっと振るだけで酵母が拡散して溶液は白く濁って不透明に変化します


フラスコに移して、さらに培養して10倍程度に増やします


さらに大きなフラスコに移して、一定量まで増殖させた後、発酵タンクに投入します

大切に育てられた酵母は、大変貴重な掛け替えのない財産です。 ビアクルーズがこれまでに訪問したブルワーの中にも、 藤木さんから酵母のことを教わり、「酵母を分けてもらいました」というブルワーが何人かいました。


クラフトビールファンから、こよなく愛され続けられている麦酒倶楽部 POPEYE。
東京・両国という都会の中で、ストレンジブリューイングで造られたポパイのビールを気軽に味わってきましたが、 そのビールが造られている様子は、これまで全く想像することができませんでした。
ビールが造られる環境や場所、造り手などのことを知ることで、また一段と味わいが深まった気が致します。 ストレンジブリューイングをご案内戴きました藤木さんには、大変お世話になりました。 ひとつひとつ大変丁寧に説明をして戴き、実物を拝見することができて勉強になりました。 本当にありがとうございました。


ビアクルーズ管理人の一言:
2014年6月、東京都墨田区にある「麦酒倶楽部 POPEYE」を訪れて、 ストレンジブリューイングの1stバッチである「ゴールデンスランバー」を飲みました。
2016年8月、新潟県南魚沼市にある「ストレンジブリューイング」を訪れました。



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