PECCARY BEER


ブルーパブ名: [パブなし]
ビールの種類: Fiona/Jeffe Pale Ale (ペールエール)
Rocca/SessionIPA (セッション インディア ペールエール)
Jeremy/Imperial stout (スタウト)
David/IPA (インディア ペールエール)
Fiona/Honey Pale Ale (ペールエール)
醸造開始: 2018年10月28日
URL: http://peccarybeer.com/
Facebook: Peccary BEER

製造元: PECCARY BEER
電話番号: 0265-96-2280
住所: 長野県伊那市高遠町藤澤3276番地3

PECCARY BEER(ペッカリービール)は、 長野県伊那市の高遠町へ2018年に誕生したマイクロブルワリーでつくられているビールです。
PECCARY BEERの生まれ故郷である高遠町(たかとおまち)は、長野県の中部に位置し、 以前は上伊那郡に属する町でしたが、 2006年(平成18年)3月31日の市町村合併で伊那市に編入された山間部の町です。 古くは戦国時代から江戸時代にかけて旧 高遠城を中心に高遠藩の城下町として栄えていたところで、 その名残である高遠城址公園はコヒガンザクラの名所としても知られています。 そんな山間部の田んぼの中に、PECCARY BEERのビール工房は佇んでいます。
PECCARY BEERは、伊那市内の酒販店をはじめ、茅野市、駒ケ根市、富士見町など長野県内の酒販店で販売しています。

PECCARY BEERは、原材料にフランス産の麦芽とアメリカ産のホップを使用し、 地元 高遠の湧水を仕込み水として使用して醸造する非熱処理で無ろ過の酵母が生きるビールです。 近いうちに自家製の麦芽やホップも使用していく予定で、 山梨県北杜市内のホップ農家とも連携を図っています。

Jeremy
Imperial stout

Fiona
Honey Pale Ale


PECCARY BEERを醸造する林 亮(はやしりょう)さんは、宮城県仙台市の出身で、 本業は有機農家「ORGANIC FARM 88」(オーガニックファーム88)の農園主をしています。 「ORGANIC FARM 88」という名称の『88』の由来は、「お米は八十八」という言葉から引用しています。 これは、お米が出来るまでには88回もの手間がかかる(米造りには手間がかかるという意)とか、 漢字で「米」という字は「八十八」という文字からつくられたと言われていることなどがその所以になっています。 また、「ORGANIC FARM 88」が有機農家であることから、循環の意味=「∞」もイメージしているとのこと。
※ここで言う「循環」とは、例えば、農産物からビールが造られる一方で、 ビール造りの過程から出た麦やホップなどの絞りカスを、 畑で使う堆肥にしたり自然放牧している豚たちの餌にしたりしています。 このように農業とビール醸造の関係の例からも分かるように、 その営みは絶えず循環しているということを意味しています。

林さんが農業の道へ進むことになったきっかけは、20代の初め頃、長野県へ農業研修に来た時に、 初めて野菜の栽培や米造りを体験し、そこで造られた農産物の美味しさに感動した体験でした。 元々美味しいものには目がなかった林さんは、美味しいものを極めていくうちに、 生命力溢れる野菜こそが美味しいものだと分かってきました。 そこで、北海道の洞爺湖町にあるバイオダイナミック農場に行って本格的な農業研修を受けることにしました。 そこで研修を終えると、2008年から2011年までの3年間は、 北神戸にある有機農園(有機JAS認定農園)に勤務しました。
そして林さんは、自分らしい生き方を求めて、2011年3月に神戸から南信州の小さな集落(高遠町)へ移住し、 専業農家になることにしました。こうして、2012年にオーガニックファーム88を開園しました。
オーガニックファーム88では、これまでに世界中から130名を超えるボランティアを受け入れながら、 寝食をともにしつつ農作業を行ってきました。

そうした林さんには、「オーガニック」に対する独自の哲学があります。
『本当の意味でのオーガニックとは「足るを知る」こと。 そして、自分以外の存在への配慮や意識を向ける事だと思います。 だからこそ化学農薬や化学肥料が及ぼす影響について「考える」ことから始めました。
 化学農薬や化学肥料を使用することによって食べる人への影響はもちろんですが、 農作物を生産する農地は、その周辺環境、ひいてはその先、世界全体と海によって繋がっています。 「オーガニック」を選択することで、世界の多様な環境が守られ、子どもたちにこの環境を引き継ぐ事が、 大人としての役割と考えています。
 そして、農業に携わる人たちへの配慮ともなります。人は食べるものがなければ生きていくとこが出来ません。 農産物を生産し、届けてくれる方達への敬意を常に持つ事を大切にしています。 それが持続可能な社会の実現となり、未来へと続いていくと信じています。』というもの。

林さんがビール造りを始めたきっかけは、2013年にニュージーランドを旅行した時のこと。 スーパーマーケットへビールを買いに行ったところ、いろんな種類のビールが沢山売られていて、 どれが良いのか分からなかったので適当に買ってきたところ、 凄く美味しくて、とても楽しい想い出となりました。 それから日本に帰国して近所へビールを買いに行くと、 どれも大手メーカーのものばかりで物足りなさを感じるようになりました。 元々ビールに興味を持っていた林さんは、東京のアドバンスブルーイングの相澤塾へ行ってみました。 すると、「自分で造れるのではないか?」と思うようになりビール造りを始めることを決心しました。

それから林さんは、自宅近くの元々寒天工場だったという古くて立派な古民家を改装して、 ビール工房を設けました。 そして、相澤塾の座学で醸造を学び、 島根県江津市にある石見麦酒(いわみばくしゅ)で2週間、 栃木県宇都宮市にある栃木マイクロブルワリーで1週間、 長野県駒ヶ根市にある南信州ビールで1週間、と次々と研修を受けて来ました。
2018年8月29日に、酒類等製造免許(発泡酒)を取得。それから初仕込みをして、 同年10月28日には、伊那市のセントラルパークにて開催される「朝マルシェ」において、 自家醸造ビールのお披露目に漕ぎつけました。

PECCARY BEERのブランド名の由来ですが、 『PECCARY』というのは中米に生息する野生のブタ(見た目はイノシシに近い)のことで、 「森に道をつくるもの」という意味。 ・・・ 醸造とは、茂みに覆われた森の中を彷徨っているようなもの。 先人たちから真摯に学び、その上で私たちは誰も歩いていない、 道なき道をかき分け進んでいき新しい道を開拓していきたい。
美味しいものを目指して先人たちから学び、新しいこと伝統的なことに挑戦し、 トレンドに流されず自分たちらしいビール作りに挑みたい。 ビール派だけでなく、ワイン派や日本酒派の方にも気に入ってもらえるような面白くあり、 かつ味わい深いビールを目指していきたい。
と、言った様々な思いがこもったネーミングです。

林さんにPECCARY BEERの今後についてお尋ねすると、 「地元の農産物を原材料として積極的に使っていきたい。 ラインナップ全体を2種類のシリーズとして、 1つは、「オーガニックな原材料を使った製品」(※@)とし、 もう1つは、「自家製や地場の仲間の農産物を使った製品」(※A)として行きたい。 これらを試してみたところ、美味しかったことと原価も抑えることができたので。 そして、クラフトビールを通じて農業と食の有機的な繋がりを目指していきたい。」と語ってくれました。
※@では、使用する原料をオーガニックなもので、 栽培方法や加工行程も入念に調べ、最も良質なもののみを取り寄せて、 「どのような場所で、どのような人に、どのように作られているのか」にこだわって醸造。
※Aでは、バイオダイナミック農法によるホップやモルトを自ら栽培し、 完全自給でビール造りを進め、日本初のバイオダイナミックビールを醸造。 既に、南信州ビールとの共同で二条大麦を栽培したり、ホップも栽培を開始しているとのこと。

林さんのご厚意でビール工房を見せてもらいましたので、ご紹介します。


PECCARY BEERのビール工房がある古民家





ビール工房の入口


ビール工房の屋内


仕込み設備
左側が糖化釜(マッシュタン)兼ロイター、 右側が煮沸釜(ケトル)兼ワールプール
1バッチ(1ロットの生産量)は、200リットルです


270リットルの発酵タンクが3基





プレハブ冷蔵庫
熟成、貯酒は冷蔵庫内で行います


オーナー兼ブルワーの林 亮さん


ビアクルーズ管理人の一言:
2018年11月、長野県伊那市高遠町にある「PECCARY BEER」のビール工房を訪れました。
2019年4月、PECCARY BEERを宅配便で取り寄せて、自宅で飲みました。



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