カルテットブルーイング


ブルーパブ名: カルテットブルーイング タップルーム
電話番号: 0267-31-5493
住所: 長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢1277-15 YS軽井沢1F
定休日: 火水休
営業時間: 平日: 15:00~20:00
土日祝: 12:00~20:00
ビールの種類: レゾナンスウィート (アメリカン ウィートエール)
カルテットIPA (アメリカン インディア ペールエール)
ワルツァーブラウンエール (アメリカン ブラウンエール)
ノクターナルスタウト (スタウト)
エルダーフラワーエール (ブロンドエール)
コリアンダーIPA (コリアンダー インディア ペールエール)
アンダンテESB (エクストラ スペシャルビター)
ローズマリーペールエール (イングリッシュ ペールエール)
醸造開始: 2021年12月26日
アクセス: JR北陸新幹線、しなの鉄道 しなの鉄道線/軽井沢駅から徒歩10分
URL: https://quartetbrewing.com/
Facebook: Quartet Brewing Co. カルテットブルーイング
instagram: QuartetBrewingCo

製造元: 株式会社カルテットブルーイング  カルテットブルーイング旧軽井沢醸造所
電話番号: 0267-31-5493
住所: 長野県北佐久郡軽井沢町大字軽井沢1277番地15

日本を代表する高原リゾート、軽井沢。避暑地として、美しい自然を満喫できる処として、 そしてショッピングやレジャーが楽しめる観光地として、多くの人々から愛されている町です。 その軽井沢の中心地とされる旧軽井沢の一角、 軽井沢駅から軽井沢銀座へ南北に延びる目抜き通りに、カルテットブルーイングがあります。 醸造家でもあるオーナーは、アメリカで初めてクラフトビールと出逢い、そのアメリカでビール造りを学び、 軽井沢を拠点にクラフトビールの醸造を開始しました。 観光地のど真ん中にありながら、地域性をあまり強調せず、 とにかく美味しいビールを追求するというこだわりを持ってビール造りを進めています。 カルテットブルーイングの店内は、カウンター席とテーブル席のほかボトルショップがあり、その奥が醸造所になっています。


カルテットブルーイングのある「YS軽井沢」ビル


カルテットブルーイング


カルテットブルーイングの店内





店内からはガラス越しに醸造設備を眺めることができます


窓際のカウンター席


デリバリーカウンター


カウンターの奥には10本のタップ




カルテットブルーイングでは、 原材料にドイツ産、イギリス産、カナダ産、アメリカ産の麦芽とアメリカ産、イギリス産のホップを使用し、 愛宕山に源流を発する軽井沢の美味しい水を仕込み水として使用して醸造しています。

レゾナンスウィート

カルテットIPA

レゾナンスウィート

カルテットIPA

ワルツァー
ブラウンエール

カルテットブルーイングの運営を担っている株式会社カルテットブルーイングは、 会社組織を採っているものの、実際は仲の良いご夫婦が二人三脚で経営する会社です。
株式会社カルテットブルーイングの代表取締役、醸造責任者 椎名 将(しいなすすむ)さんは、 埼玉県川越市の出身で、ビール好きが高じて1年にも及ぶ米国での研修を終えたのち、 軽井沢の地でクラフトビール造りを始めた醸造家です。 そして、同社の取締役副社長 椎名 佳代(しいなかよ)さんは、山口県の出身で、本業である会議通訳(英語)の傍ら、 ハーブに関する書籍の翻訳などを手掛けるハーブの専門家でもあります。

1994年、お二人はアメリカ・インディアナ州のビジネススクールへの留学が決まると結婚、夫婦共々渡米しました。 留学先への渡航の道すがら、ボストンに立ち寄り、 Boston Beer Company, Inc.(ボストンビールカンパニー社)のビール工場を見学することにしました。 そこでは、SAM(サミュエル アダムズ)というブランドのビールを製造しており、 その時に飲んだ赤褐色のボストンラガーが、椎名さんにとって国内大手以外のビールとの初めての出逢いとなりました。
留学先では大学の敷地内にあったアパートメントで暮らしはじめていたのですが、 偶然にもアパートから2~3分程のキャンパス内へ「Lennie's(レニーズ) Brewpub」というブルワリーが出来たりと、 クラフトビールに接する環境は整っていました。

留学を終えて帰国すると、将さんは東京で外資系企業やベンチャー企業などに勤務し、 マーケティングやマネジメントの仕事に就いていました。 仕事面では、クラフトビールとは畑違いの業界で働いていましたが、 製品を造り販売するというモノづくりの精神には共通性もあり、 いつかは自身で設計するビールを販売したいという思いを胸に抱いていました。 そして、休日には機会を見計らっては、国内外の醸造所を見学したり、ビールイベントに参加していました。
そんな中、2013年4月にアドバンストブルーイングが相澤塾を立ち上げたのをきっかけに、 将さんは受講を決め、その第1期生として通いながら醸造について座学で勉強し、 志を同じくする将来のブルワーたちと知り合うこともできました。

そして2019年に入ると、いよいよ自身のブルワリー立ち上げを決心し、 同年9月からアメリカ・ミシガン州にあるKalamazoo(カラマズー) Valley Community College(以下、KVCC)にご夫婦で留学し、 醸造に関する技術やビジネスを学ぶためのSustainable Brewing Programを共に受講することにしました。 留学先としてKVCC Sustainable Brewing Programを選んだ理由は、 理論と実践 (キャンパス内の醸造設備での醸造や、カフェでのビール販売等)のバランスが良いことや、 それに加えて、ブルワリーのビジネスプランを作成するというアサインメントがあり、 レシピ設計、プロセス管理、品質管理、セールス&マーケティング等の様々なクラスを受講しながら、 それぞれのクラスのテーマに沿ってプランを作成し、 1年間のプログラムを修了した時点でビジネスプランの全体像が完成するという一貫したプロブラムの完成度の高さに、 魅かれたと言います。 プログラムの期間は1年間なのですが、2020年4月までの約半年間は現地で過ごし、 残りの期間は新型コロナウィルス感染拡大の影響で一旦帰国して、 オンラインで授業を受けたり、何度かは現地キャンパスに赴いたりしながら、 なんとか約1年間のカリキュラムを消化しました。 その間、将さんはフルタイムでプログラムを受講し、修了証を取得。 一方、佳代さんはプログラムの中からテイスティングやサービングなど一部の講座を受講して、 Cicerone(シセロン)のビアサーバーの資格を取得しました。

また、椎名さんご夫妻は以前から、豊かな自然に触れ非日常を味わえる軽井沢という地を非常に気に入っており、 仕事のある平日は東京で暮らしながら、週末は軽井沢の別荘で過ごすというライフスタイルをとっていました。 そして、KVCCへの留学中も「ブルワリーを開業するなら軽井沢で」と、決めていました。 実際、KVCCのプログラムの中で、ブルワリーのビジネスプランを作成するというアサインメントにおいて、 プランの中に「軽井沢でブルワリーを開業する」という計画を盛り込んでいました。 そして、いよいよ実行に移す段階となり、2020年5月に東京から軽井沢へ移住してきました。

ブルワリーの物件が決まり、醸造設備を発注、醸造免許の申請を行うなど、 ブルワリー開業への目処が立ってきたことから、同年8月19日に株式会社カルテットブルーイングを設立。 将さんは、それまで勤めていた勤務先を同年12月末に退職しました。 翌年、2021年3月25日には、自家醸造に先駆けて「カルテットブルーイング タップルーム」をプレオープン。 自家醸造が始まるまでの間は、OEMのビールを提供していました。 (醸造委託先は、東京都狛江市の和泉ブルワリーや、東京都豊島区のSnark Liquidworks) また、同年9月9日には店舗の奥のスペースへ醸造設備を搬入。 導入した醸造設備は、米国ポートランドにあるSTOUT Tanks and Kettlesのプラント(中国製)です。 そして、2021年10月6日に、酒類等製造免許(発泡酒)を取得。 同年11月14日には初仕込みに臨み、自家醸造ビールが完成すると、 同年12月26日にカルテットブルーイング タップルームにて販売を開始しました。

カルテットブルーイングの今後について椎名さんへお尋ねすると、 「とにかく美味しいビールを安定的に造って行きたいと考えている。 クラフトビールを心から好きな方々に味わってもらいたい。地元に根付くことも重要だが、 それ以上に全国のクラフトビール好きな人たちに「美味しい」と言って飲んでもらえるようなビールを目指している。 (そうしたブルワリーはとかく大都市近郊に集中するが)私たちは軽井沢の地でブルワリーを始めたかった。 そして、美味しいビールを、軽井沢から全国に発信して行きたい。」と語ってくれました。 また、副社長である奥様からは、「ハーブに詳しいので、 今後はハーブを使ったビールを強化して行きたい」とも話してくれました。

椎名さんのご厚意で醸造設備を見せてもらいましたので、ご紹介します。


醸造設備  【1パッチ(1ロットの生産量)が400リットル】


仕込み設備
左手前が糖化釜(マッシュタン)兼、ロイター
中央が煮沸釜(ケトル)兼、ワールプール、 右奥が貯湯タンク(ホットリカー)


400リットルの発酵&貯酒タンク全5基のうちの3基


400リットルの発酵&貯酒タンク全5基のうちの残りの2基


タンクの左手がプレハブ冷蔵庫


ケグの洗浄機


麦芽の粉砕機(ミル)


代表取締役の椎名 将さん


カルテットブルーイングのこれまでの経緯は、以下の通りです。
2020年8月19日株式会社カルテットブルーイングを設立
2021年10月6日酒類等製造免許(発泡酒)を取得
2021年11月14日初仕込み
2021年12月26日自家醸造ビールを販売開始


ビアクルーズ管理人の一言:
2022年8月、長野県軽井沢町にある「カルテットブルーイング」を訪れました。 そこで、缶に詰めてもらった3種類のビールを自宅で飲みました。
カルテットブルーイングのビールは、これまでに飲んだ国産のクラフトビールの中でも、 美味しいお薦めビールの1つです。



 HOME >> 甲信越 >> カルテットブルーイング