BRIGHT BLUE BREWING


ブルーパブ名: BRIGHT BLUE BREWING
電話番号: 0555-25-7347
住所: 山梨県富士吉田市富士見1丁目1-5 FUJIHIMURO 1F
定休日: 平日休
営業時間: 10:00~17:00
ビールの種類: 氷室ペールエール (アメリカン ペールエール)
柚子の香セゾン (セゾン)
NE IPA (ヘイジー インディア ペールエール)
お屠蘇エール (スパイスビール)
ノスタルジースタウト (スタウト)
アマリロアマリージョ (ウィートエール)
80ヴァイツェン (ヘーフェヴァイツェン)
醸造開始: 2021年1月16日
アクセス: 富士急行 大月線/下吉田駅から徒歩7分
Facebook: BRIGHT BLUE BREWING

製造元: フジネゴシアン株式会社
電話番号: 0555-25-7347
住所: 山梨県富士吉田市富士見一丁目1-5 旧富士製氷(FUJIHIMURO)1階

BRIGHT BLUE BREWING(ブライトブルーブルーイング)は、 山梨県富士吉田市へ2021年に誕生したマイクロブルワリーです。
BRIGHT BLUE BREWINGのある富士吉田市(ふじよしだし)は、山梨県の南部、富士山の北側の麓に位置し、 富士五湖で知られる山中湖と河口湖の中間に広がる都市です。 鎮守の森に覆われた参道を持つ北口本宮冨士浅間神社や、名物アトラクションが有名な富士急ハイランド、 織物のまち、鯉料理のまちなどとして知られるところです。 富士山の豊富な雪解け水の恩恵を受けて年間通して冷たくて清冽な水に恵まれていることから、 ビール造りにも適したところと言えます。
そうした富士吉田市の市街地にある旧富士製氷の氷室として使用されていた建物をリノベーションした複合施設「FUJIHIMURO」の一角に、 BRIGHT BLUE BREWINGはあります。 ここのビールは、併設のタップルームや、東京・六本木にある系列店の「ブラッセリー・ヴァトゥ」で飲むことができます。


BRIGHT BLUE BREWINGのある旧「富士製氷」の建物


BRIGHT BLUE BREWING


BRIGHT BLUE BREWINGのタップルーム


タップルームからガラス越しに醸造設備を眺められます





カウンターの壁には、5本のタップ

BRIGHT BLUE BREWINGでは、原材料にアメリカ産の麦芽とアメリカ産のホップを使用し、 富士山からの伏流水を仕込み水として使用して醸造しています。 ゆくゆくは、地元産のホップをメインに使用していく予定です。 また、副原料にも、山梨県産の農産物を使用しています。

柚子の香セゾン

NE IPA

お屠蘇エール

ノスタルジースタウト


BRIGHT BLUE BREWINGを運営するフジネゴシアン株式会社は、 富士吉田市で栽培するホップを使ったビールの製造・販売を目指して設立されたビールメーカーです。 フジネゴシアン株式会社の母体は、 東京・南青山に本社を置く食品や酒類を扱う輸入商社「リードオブジャパン株式会社」で、 傘下にはフジネゴシアンを含め5社のグループ企業と、レストランやバー2店舗を擁しています。

BRIGHT BLUE BREWINGのある富士吉田市では、市内の耕作放棄地の増加が問題となっており、 そうした土地の再利用を検討していたところ、県内の北杜市でホップ栽培をしている農家の協力によって、 気候的に富士吉田がホップ栽培に向いていることが分かりました。 そこで有志からホップ栽培に関する提案書が市側へ提出され、富士吉田ホップのまちプロジェクトが発足。 そうして、2020年4月には地元の農家により富士吉田市ホップ生産者組合が結成され、 国からの補助金も得られることになりました。 一方で、ホップづくりを進めて行くにあたって、消費先の開拓が課題となり、 有志の間からビールの醸造所設立の構想が生まれました。 そして、地産地消の推進や地域の活性化にもつながることから、 地元出身者であるリードオブジャパンの社長が推進役となり、 フジネゴシアン株式会社を設立し、BRIGHT BLUE BREWINGの立ち上げへとつながりました。

BRIGHT BLUE BREWINGのブルワリーは、富士製氷という製氷業者の氷室として使っていた建物を、 2019年にリノベーションした一部区画を活用してつくられました。 富士製氷は、まだ冷蔵庫が普及していなかった昭和中期に、 富士山の湧水を使って氷を製造し地元飲食店に販売していましたが、1965年(昭和40年)に工場は閉鎖。 その後、2015年に建物の一部をリノベーションし、1階に保育所「ウブントゥ保育園にじいろ」、 2階にコミュニティキッチン、3階を「ふじよしだ定住促進センター」の事務所として活用してきました。 そして、2019年には、さらに氷室や居住空間など残りのスペースをリノベーションし、 複合施設「FUJIHIMURO」として生まれ変わり、 1階が新たにBRIGHT BLUE BREWINGやFUJIHIMUROギャラリーとして利用されることとなりました。

BRIGHT BLUE BREWINGの名の由来についてですが、「BRIGHT BLUE」とは瑠璃色の意味で、夏の夜明け前のわずかな時間に、 富士山と空が一体化して瑠璃色になる美しい瞬間があり、そうした光景を「BRIGHT BLUE」と表現したことから命名しました。




BRIGHT BLUE BREWINGの創業メンバーは、社長の渡邊 弘之さん、醸造長の菊地 明さん、工場長の菊地 望さんの3名です。 それぞれが東京で仕事を持っていて、週末だけ富士吉田へ通いながらブルワリー運営をしています。

フジネゴシアン株式会社の代表取締役 渡邊 弘之(わたなべひろゆき)さんは、地元 富士吉田市の出身で、 東京で食品や酒類の輸入商社を核に複数の会社や飲食店を経営する傍ら、 富士吉田市ホップ生産者組合の理事長も務める企業経営者です。 渡邊さんは、大学時代にメキシコへ留学した経験があり、その時に現地でみつけたテキーラを日本で販売したのがきっかけで、 1985年8月2日にリードオブジャパン株式会社を設立し、中南米の酒類専門商社としてスタートを切りました。 その後、1990年にはボデーガインターナショナル株式会社を設立し、食品の輸入事業にも乗り出しました。 また1997年8月、恵比寿へ直営レストラン「グレイトアペタイザーズ」の開業を皮切りに飲食店業にも進出し、 翌年の1998年10月には六本木へテキーラ専門のバー「アガヴェ」をオープン。

1999年2月には三菱商事との業務提携により業容を一気に拡大。 2000年7月には六本木へ北フランス料理とワインのレストラン「ブラッセリー・ヴァトゥ」をオープン。 2011年7月にはワイン専門のネットショップ「株式会社ドラジェ」を買収。 2012年8月9日には京都・三条へ「アガヴェ京都」をオープンし関西に進出。 2016年11月には伊藤忠食品株式会社との資本業務提携を発表するなど、拡大の一途をたどっています。
そうした渡邊さんは、故郷である富士吉田市にも貢献するべく何か地元で起業できないかと考えて、 ホップ栽培を始めることを決め、富士吉田ホップのまちプロジェクトの活動を開始しました。 そのホップを使ってビール造りをはじめるため、 2019年12月8日にフジネゴシアン株式会社を設立しました。

フジネゴシアン株式会社の取締役で醸造長の菊地 明(きくちあきら)さんは、福島県郡山市の出身で、 エチゴビールをはじめ数々のブルワリーの立ち上げに参画し、醸造長を務めた経験のあるベテランの醸造家です。 菊地さんがクラフトビールを知ったのは、学生時代にイスラエルやドイツを旅した時のこと。 それ以来クラフトビールに興味を持っていた菊地さんは、やがて海外でビール造りがしたいと考えるようになりました。 そんな中、酒税法改正による規制緩和でマイクロブルワリーが解禁されたばかりの頃、 ビール造りの準備中にあった新潟県の上原酒造のことを知り、早速連絡を取りました。 こうして菊地さんは、1994年6月6日に上原酒造株式会社へ入社することができ、 マイクロブルワリーの立ち上げに携わることができました。 そして、翌年の1995年2月には日本国内第一号とされるエチゴビールの販売が開始され、 念願のブルワーとしての第一歩を踏み出しました。 その後、ビールの醸造を本格的に学ぶためドイツへ出張し、 デーメンスマイスター学校で日本語で行われる醸造講座を受講、帰国後はヘッドブルワーとして醸造を担いました。

1997年6月にエチゴビール株式会社(上原酒造から分社)を退職すると、 翌7月には千葉県の株式会社カベサグランデへ入社。 2年半ほど日本各地でブルワリーの開業支援の仕事に就きます。 2000年1月末に同社を退職し、次は翌2月から福島県会津若松市で会津麦酒の立ち上げに参画します。 翌2001年に有限会社会津麦酒が設立され、10月にはブルーパブ「洲魯花」のオープンと共に会津麦酒の販売を開始。 そして、同社を2002年9月末に退職。翌10月1日には株式会社ホンダ産業へ入社、 千葉県印西市の大型ホームセンター「ジョイフル本田」千葉ニュータウン店で「プレストンエール」の立ち上げに参画します。 当時の社長の意向から伝統的英国醸造法にこだわった本格的な英国スタイルのクラフトビールの醸造を目指していました。 2002年12月1日の同店開店に合わせて「プレストンエール」の販売を開始し、菊地さんは醸造長に着任します。 その後、栃木県上三川町のジョイフル本田 宇都宮店へ転勤、新ブルワリーの立ち上げにも参画し、 2004年10月より宇都宮店でもプレストンエールの製造・販売を開始します。 13年間勤務した後、2015年6月30日に株式会社ホンダ産業を退職。

それから、醸造設備メーカーの株式会社BET Co. Ltdで、設備導入の仕事に携わりました。 2016年4月にはホンダ産業からの依頼で8月までの5ヶ月間だけ、 再びジョイフル本田 宇都宮店で醸造の手伝いをしました。 同年9月からは、栃木県日光市のNikko Brewingの立ち上げに参画、2017年まで醸造技術の指導にあたり、 2018年からは再びカベサグランデで開業支援の仕事に携わります。 そうして、2020年7月に渡邊さんや菊地 望さんと出逢い、同年10月1日にフジネゴシアン株式会社へ入社する運びとなりました。

フジネゴシアン株式会社の工場長 菊地 望(きくちのぞみ)さんは、愛媛県大洲市の出身で、 ソムリエ、ワインエキスパート、ビアジャーナリスト、SAKE DIPLOMA、着物ライフスタイリストなど様々な顔を持つ傍ら、 富士吉田ホップのまちプロジェクト実行委員でもある醸造家です。 菊地 望さんは、以前からビールやワイン、ウイスキー、テキーラから日本酒まで酒類全般に興味を持っていました。 2017年にカナダのバンクーバーで美味しいクラフトビールと出逢って、 美味しいビールを造りたいと思うようになりました。

元々ワインに造詣があった渡邊さんと菊地 望さんは、2010年頃にさるワインの会で知り合いました。 その後、ワインのイベントや共通の趣味である茶道の会などで顔を合わせ、十年来の知り合いとなります。 そうして、地元 富士吉田でホップづくりを構想する渡邊さんと、ブルワリー設立に意欲的な菊地 望さんは、 富士吉田でのマイクロブルワリー設立に向けて舵をとりました。 2020年に入ると本格的にブルワー探しを開始、海外経験があり、しっかりした志を持った醸造家を探していました。 そんな中、知り合いのブルワー 榊 弘太さん(元 ティー・ワイ・ハーバー、横浜ビール、田沢湖ビール、ブリューインバーに従事)に相談したところ、 「ぴったりな人がいるよ!」ということで、菊地 明さんを紹介されました。 こうして同年7月に渡邊さんと菊地 望さんは、菊地 明さんと初顔合わせをし、 菊地 明さんが醸造長としてBRIGHT BLUE BREWINGの立ち上げに参画することとなります。

そして、いよいよブルワリー開設に向けて動き出します。 2020年8月20日に旧富士製氷の1階の氷室だった部屋の改装工事が始まり、 同年10月1日に醸造設備を搬入、同年11月17日にはブルワリーが完成します。 同年12月4日には酒類等製造免許(発泡酒)を取得。同年12月6日に初仕込みに臨み、4種類のビールが完成すると、 2021年1月16日遂に「BRIGHT BLUE BREWING」をオープンする運びとなり、自家醸造ビールの販売開始に漕ぎ付けました。

BRIGHT BLUE BREWINGのご厚意により醸造設備を見せてもらいましたので、ご紹介します。


醸造設備
設備は、中国COFF社の中国製プラントを導入


仕込み設備  【1バッチ(1ロットの生産量)は、500リットル】
左側が糖化槽(マッシュタン)兼ろ過槽(ロイター)、 右側が煮沸槽(ケトル)兼ワールプール


左側が貯湯タンク(ホットリカー)、 右側が冷水タンク


500リットルの発酵&貯酒タンク×4基の内の3基


500リットルの発酵&貯酒タンク×4基の内の残り1基


冷蔵庫


冷蔵庫の中には出荷を待つケグが積まれています


麦芽の粉砕機(ミル)


ケグの洗浄機兼、充填機


渡邊 弘之さん


菊地 望さん

BRIGHT BLUE BREWINGのこれまでの経緯は、以下の通りです。
2019年12月8日フジネゴシアン株式会社を設立
2020年10月1日醸造設備を搬入
2020年11月17日醸造所完成
2020年12月4日酒類等製造免許(発泡酒)を取得
2020年12月6日初仕込み
2021年1月16日BRIGHT BLUE BREWINGをオープン、自家醸造ビールを販売開始



ビアクルーズ管理人の一言:
2021年4月、山梨県富士吉田市にある「BRIGHT BLUE BREWING」を訪れて、 量り売りで購入したビールをグラウラーで持ち帰り、自宅で飲みました。



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