西陣麦酒 |
ブルーパブ名: | 西陣麦酒 | |
電話番号: | ||
住所: | 京都府京都市上京区大宮通今出川下ル薬師町234番地 | |
定休日: | 日~木休 | |
営業時間: | 金曜日: 17:00~23:00 土曜日: 14:00~21:00 |
|
ビールの種類: | 室町セゾン (スペシャリティ セゾン) 柚子無碍 (アメリカン インディア ペールエール) Sweet Ginger Ale (スパイスエール) 白夜にレモンエール (アメリカン セッション ウィートエール) Silky Weizen (ヴァイツェン) GALAXY IPA (ホワイト インディア ペールエール) 常夏ベリーベリーセゾン (セゾン)【限定醸造】 |
|
醸造開始: | 2023年6月18日 | |
アクセス: | 京都市営地下鉄 烏丸線/今出川駅から徒歩17分 | |
URL: | https://nishijin-beer.com/ | |
Facebook: | 西陣麦酒 Nishijin BEER | |
instagram: | 西陣麦酒/京町家タップルーム | |
Online Shop: | https://bakushu.base.shop/ | |
製造元: | 社会福祉法人菊鉾会 西陣麦酒京町家工場 | |
電話番号: | 080-2514-3441 | |
住所: | 京都府京都市上京区大宮通今出川下る薬師町234番地 |
西陣麦酒(にしじんばくしゅ)は、京都府京都市上京区へ2017年に誕生したマイクロブルワリーです。 古くから受け継がれる西陣織の伝統が息づく町で、 障がい者福祉を目的とした就労環境の創出に役立てたいという思いでビール造りを進めています。 2023年には醸造所を移転し、落ち着いた佇まいを感じさせる京町家の中に、 醸造所、タップルーム、事務所を兼ね備えた西陣麦酒 京町家工場をオープンしました。 西陣麦酒の定番は6種類で、その他限定醸造のビールも季節に合わせて提供されます。 タップルームで出来立てのビールを飲めるほか、近隣の酒販店で瓶入りを購入することもできます。
西陣麦酒では、原材料にイギリス産、ドイツ産、オーストラリア産、カナダ産および国産の麦芽と、
アメリカ産、オーストラリア産、ニュージーランド産、フランス産、ドイツ産および国産のホップを使用し、
琵琶湖に源を発する京都の水を仕込み水として使用して醸造しています。
国産麦芽は、群馬県産の大麦を京都で製麦したものです。
国産ホップは、宮城県石巻市で「巻風エール」を製造するISHINOMAKI HOP WORKS(醸造所)
を運営するイシノマキ・ファームで栽培されたものです。
室町セゾン |
柚子無碍 |
Sweet Ginger Ale |
白夜にレモンエール |
Silky Weizen |
西陣麦酒は、特定非営利活動法人HEROES(ヒーローズ)が京都西陣へ2017年に開業したマイクロブルワリーです。
その運営元であるHEROESは、
自閉症の方々の就労支援を中心に活動する非営利団体として2013年10月15日に設立されました。
HEROESの理事長を務める松尾 浩久(まつおひろひさ)さんは、京都府長岡京市の出身で、
学生時代より障がい者福祉に興味を持ち、その後も京都を拠点に福祉関係の仕事に携わってきた醸造家です。
松尾さんは、大学時代にボランティア活動で障がい者に接する機会があり、
卒業後も福祉の道へ進むことを決め、社会福祉法人西陣会に就職。
その後、現場での経験から特に自閉症の方々への支援の必要性を強く感じるようになり、
自ら独立しHEROESを設立しました。
HEROESの活動を続けながら、新たな就労の場を設けたいと考えた松尾さんは、
日常的に消費され、その商品を手にした際に造り手のことを思い起こしてもらえるようなものがないかと考えた末、
ビール造りに行きつきました。こうして、自閉症の方々の就労支援活動の一環として、
クラフトビールの製造・販売を目的としたプロジェクト「西陣麦酒計画」(Nishijin Ale Projec)
を立ち上げて、東堀川通沿いの西陣織会館の裏手に建つ西陣産業会館の一角に醸造所を構えるに至りました。
西陣麦酒の醸造担当 林田 貴志(はやしだたかし)さんは、大分県宇佐市の出身で、
前職は銀行勤めをしていたという金融業から転身してきた醸造家です。
林田さんは、親が転勤族だったことから幼少期は様々な土地を転々としながら、12歳の時に京都へ移住して来ました。
それからは京都に定着し、京都の大学へ進学、卒業後は金融機関に就職しました。
それから数年が経ち、会社員として過ごしていた林田さんに、転機が訪れます。
林田さんは、以前から発酵に興味を持っていました。
また、このまま銀行勤めを生涯続けていくのかと将来のことを考えた時に、
何か新たなチャレンジがしてみたいという思いが高まってきました。
そんな頃、福祉に貢献するビール造りのプロジェクト「西陣麦酒計画」のことを知り、ビール造りの道への転身を決意。
それまで10年間勤務した勤め先を2017年3月末に退職。翌4月よりHEROESで働きはじめました。
松尾さんに林田さんが加わり「西陣麦酒計画」の準備は、淡々と進められて行きました。
ビール造りを学ぶため2017年6月に島根県の石見麦酒(いわみばくしゅ)を訪れ、2週間程醸造研修を受けてきました。
また、醸造設備の導入に関しても、石見麦酒で考案した箱型の発酵タンク4基を導入することにしました。
そして、2017年8月29日に酒類等製造免許(発泡酒)を取得。
その後、初仕込みに臨み、1stバッチである「柚子無碍」が完成すると、
同年10月1日に関係者を集めた西陣麦酒計画感謝祭を開催し、お披露目へと漕ぎ着けました。
その後、醸造担当として京都府京都市出身の中大路 修平(なかおおじしゅうへい)さんが加わり、
醸造作業は主に林田さんと中大路さんが担うようになりました。
それから、生産量の拡大を目指し醸造設備の増強も行ないました。
2019年1月中旬に、bet Brewery Technology社の200リットル・ステンレス製発酵タンク4基を追加。
そして、2020年3月下旬には、更に同社の200リットル・ステンレス製発酵タンク2基を追加しました。
2022年4月1日には、特定非営利活動法人HEROESの活動は、社会福祉法人菊鉾会(きくほこかい)に引き継がれ、
特定非営利活動法人から社会福祉法人へと上位互換することで、さらなる支援充実を目指しました。
一方で、活動拠点の移転についても検討がはじめられました。
移転の背景としては、そもそも西陣産業会館の建物が古く耐震強度が不足していたことや、さらなる増産への期待とか、
福祉施設とビール事業を同じ建屋で完結したいなどがありました。
それに西陣織で栄えた京都西陣でつくるビールのブランド「西陣麦酒」をもっと広く知ってもらうためにも、
観光スポットとなるような場所に拠点を置きたいという希望もありました。
そんな様々な思いから、物件探しを始めると、
西陣織会館からの紹介で築約140年の京町家の物件を見つけることが出来ました。
その物件は、江戸時代中期から糸屋や織物商が建ち並び西陣織の中心地として栄えた千両ヶ辻(せんりょうがつじ)に位置し、
西陣織の問屋兼住居として建てられたものでした。
その後2008年頃よりゆば専門店「京ゆば処静家 西陣店」として2020年12月30日まで使用されていました。
屋内は以前の西陣産業会館内の店舗より広く、醸造スペースもさらなる設備増強が見込めそうで、
ゆくゆくは生産量の拡大もにもつなげられそうな良い物件でした。
早速、物件を契約。内装の改修工事を進め、
2023年4月27日には旧醸造所から新工場となる「西陣麦酒 京町家工場」への引越し作業が行われました。
2023年5月18日に、酒類等製造免許(ビール)を移転ならびに、酒類等製造免許(発泡酒)を新規取得。
そして、新たな工場での初仕込みに臨み、1stバッチとなる「室町セゾン」が完成すると、
同年6月18日より販売を開始しました。
また、同年7月7日には、西陣麦酒 京町家工場併設のタップルームをオープンしました。
ヒーローズのみなさまのご厚意で、醸造設備を見せてもらいましたので、ご紹介しましょう。
西陣麦酒のこれまでの経緯は、以下の通りです。 | |
2013年10月15日 | 特定非営利活動法人 HEROESを設立 |
2017年8月29日 | 酒類等製造免許(発泡酒)を取得 |
2017年10月1日 | 西陣麦酒を販売開始 |
2019年1月15日 | 200リットルの発酵タンク×4基を増強 |
2020年3月下旬 | 200リットルの発酵タンク×2基を増強 |
2022年4月1日 | 社会福祉法人菊鉾会と合併 酒類等製造免許(ビール)を取得 |
2020年3月27日 | タップルームを休業 |
2023年4月27日 | 西陣麦酒京町家工場へ移転 |
2023年5月18日 | 酒類等製造免許(ビール)移転を取得 酒類等製造免許(発泡酒)を取得 |
2023年6月18日 | 西陣麦酒京町家工場で製造した西陣麦酒を販売開始 |
2023年7月7日 | 西陣麦酒京町家工場併設タップルームをオープン |
ビアクルーズ管理人の一言:
2023年7月、京都府京都市上京区にある「西陣麦酒」を訪れました。
その帰りに、「京都第一酒造酒店」で5種類の西陣麦酒の定番ビールを購入し、自宅で飲みました。