八千穂高原ビール


ブルーパブ名: 八千穂醸造所タップルーム
電話番号:
住所: 長野県南佐久郡佐久穂町大字八郡2049番865
定休日: 月~木休 (祝日は営業)
営業時間: 夏季: 10:00~17:00
冬季: 11:00~16:00 (11月~4月中旬)
ビールの種類: PALE ALE (ペールエール)
IPA (インディア ペールエール)
PILSNER (ピルスナー)
FRESH HOP ALE (ペールエール)
NEW ENGLAND IPA (ニューイングランド インディア ペールエール)
アップルラガー (ラガー)
クランベリーサワー (サワーエール)
醸造開始: 2023年8月5日
アクセス: JR小海線/八千穂駅からタクシーで30分
URL: https://yachihobrewing.jp/
Facebook: 八千穂ブリューイングカンパニー
instagram: 八千穂ブリューイングカンパニー
ブログ: https://yachihobrewing.jp/blog/
Online Shop: https://shop.yachihobrewing.jp/

製造元: 八千穂ブリューイングカンパニー株式会社  八千穂醸造所
電話番号:
住所: 長野県南佐久郡佐久穂町大字八郡2049番地865

八千穂高原(やちほこうげん)ビールは、長野県佐久穂町へ2023年に誕生した八千穂ブリューイングカンパニー 八千穂醸造所で製造・販売しているクラフトビールです。 八千穂醸造所のある佐久穂町(さくほまち)は、長野県の東部に位置し、 東西に長い町域の約70%が山林で標高の平均は700m前後ある高原地帯にある町です。 そうした佐久穂町内を東西に走るメルヘン街道沿いにある八千穂高原自然園の近くに八千穂醸造所があります。 ここは全国でもめずらしい標高1,600mの醸造所で、八ヶ岳中信高原国定公園に位置し、 白樺林に囲まれた大自然の中にあります。 八千穂高原ビールは、醸造所に併設のタップルームで樽生を飲めるほか、 オンラインショップから缶入りを購入することもできます。


八千穂ブリューイングカンパニー 八千穂醸造所





八千穂醸造所の外観


八千穂醸造所タップルーム


八千穂醸造所タップルームの店内


店内奥のテーブル席


正面がデリバリカウンター、左手がカウンター席


カウンターには6本のタップ


缶製品

八千穂ブリューイングカンパニーでは、 原材料にアメリカ産、イギリス産、ドイツ産の麦芽とアメリカ産、フランス産および国産のホップを使用し 北八ヶ岳連峰の頂きから流れ来る地下水から取水した天然水を仕込み水として使用して醸造しています。
また、FRESH HOP ALEには、自社栽培の国産ホップを使用しています。
4種類の定番缶ビールのラベルには、八千穂ブリューイングカンパニーのロゴマークが、 四季それぞれの色彩で描かれています。

PALE ALE

IPA

PILSNER

NEW ENGLAND IPA


八千穂醸造所タップルームのフードメニューは、ピクルス盛合せやスペイン産生ハム、ムール貝のビール蒸しなど、 おつまみメニューを中心に提供しています。


スペイン産生ハム


ピクルス盛合せ

八千穂高原ビールの製造元である八千穂ブリューイングカンパニー株式会社の代表取締役 高岡 信明(たかおかのぶあき)さんは、埼玉県杉戸町の出身で、 本業は埼玉県でワインのプロモーターをされており、 新規事業としてクラフトビール事業に参入したという醸造家です。 高岡さんは、1995年頃よりワインの仕事をはじめて、2003年に株式会社シーズバンクを設立。 「Tokyo Wine Complex」(東京ワインコンプレックス)というブランドで、 ワインのプロモーターとして展示会などのイベントを全国で開催したり、ネットで情報発信し、 ワインのインポーターと酒販店、飲食業、消費者の懸け橋となる事業を展開。

ところが2020年に入り新型コロナウイルスの感染拡大とともに展示会の開催が困難となり、 集客が全く見込めない状況から展示会を休止する決断をしました。 そうしたところ時間に余裕が出来たため、この時間を何か有効なことに使おうとあれこれ考えていました。 そして、以前からアメリカのクラフトビールの消費者向けの仕事を手掛けており、 ワインだけでなくクラフトビールにも興味を持っていたこともあって、クラフトビールの勉強をしてみようと思いました。 そこで早速、同年6月から茨城県境町にあるさかい河岸ブルワリーへ週に2日のペースで通いはじめ、 ビールの醸造について一から学びました。 当初は1年間のつもりではじめましたが、結局 2023年初まで通っていました。

高岡さんが、ブルワリー設立の構想を温めはじめたのは2021年の夏頃でした。そのきっかけは、1軒の建物でした。 佐久穂町から麦草峠を経て茅野市へ向かう国道299号線、通称「メルヘン街道」沿いに、 白樺林に囲まれた白い建物が静かに佇んでいました。 この建物に気づいたのは、2003年頃のことで、その当時は個人の別荘だと思っていました。 その後、実際は地元の農協が1996年頃まで運営していたガソリンスタンドの建物だったことを知ります。 外観的に傷みもなく、シンプルでお洒落なつくりだったことから、このまま放置しておくのは勿体ないと思いました。 また、この辺は、北八ヶ岳の山頂部から流れる地下水を水源としており、 硬度が一桁台前半という超軟水であることから、ビール造りに適していることも知りました。 こうして醸造所構想の拠点として申し分のない物件であったことから、2022年1月に契約を交わしました。

2021年12月16日に、八千穂ブリューイングカンパニー株式会社を設立。 会社ができて最初に取り組んだのが、ホップの栽培でした。 寒暖差が大きく夏も冷涼な高原気候はホップ栽培に最適ということから、 近所の使われていない畑を借り受けて、ホップの栽培を2022年5月から自社でスタートしました。 一方、ブルワリーの開業については2022年の夏を目標に進めて来ましたが、 ここに来て醸造設備の資材不足や資材高騰に見舞われ調達の遅延が発生したため、2023年に持ち越すこととなりました。

2022年9月中旬には、八千穂ブリューイングカンパニーのロゴが完成しました。 八千穂高原の自然をモチーフとし、八ヶ岳を背景に、標高によって様々な表情をみせる深い森、周辺を潤す清らかな水、 美味しい空気、満天の星空、そしてこうした環境で育まれる自社製のホップなど、 ブルワリー周辺の豊かな自然を表現してみました。また、同年12月28日に醸造設備を搬入。 ガソリンスタンドだった頃に修理用のピットとして使用されていたスペースを改修して醸造所として使用することにして、 中国メーカーのMETO BEER EQUIPMENT CO., LTD.社のプラント(中国製)を導入することにしました。 2023年3月31日には、酒類等製造免許(発泡酒)を取得。

また、醸造所のある一帯は国定公園内にあるため排水には適切な処理が求められており、 そのための浄化槽を屋外の地中に設置しなければなりませんでした。 その他、缶ビールの充填機(カンニングマシン)の設置などもあり、 多くの費用がかかることから、2023年7月18日~8月31日の間に掛けて、クラウドファンディングを実施。 こうして、同年7月には初仕込みに臨むことができ、「PALE ALE」、「IPA」、「PILSNER」の3種類のビールが完成すると、 同年8月5日に八千穂高原ビールの販売開始に漕ぎ着けることができました。 そして、同年8月13日には、八千穂醸造所に併設のタップルームをグランドオープンし、 同年8月27日にレセプションも開催しました。

八千穂ブリューイングカンパニーの今後について高岡さんにお尋ねしたところ、 「標高1,600mでのビール造りは珍しいので、まだ他にできることがあると思う。 それと、いずれ蒸留にも挑戦してみたい。蒸留を手掛けてウィスキー造りもできたらと思っている。」と答えてくれました。

高岡さんのご厚意により醸造所を見せてもらいましたのでご紹介しましょう。


醸造設備  【1バッチ(1ロットの生産量)が500リットル】


仕込み設備
左手前が500リットルの糖化槽(マッシュタン)兼ろ過槽(ロイター)、貯湯タンク(ホットリカー)
右奥側が500リットルの煮沸槽(ケトル)兼ワールプール


650リットルの発酵タンクが5基 (実質 500リットルとして使用)


1,000リットルの冷水タンク、 上部は貯湯タンク
この貯湯タンクは仕込み用ではなく、冬季期間のタンク類の暖房用として使用


ホップガン
ドライホッピングに使います


プレハブ冷蔵庫


高岡 信明さん



八千穂ブリューイングカンパニーのこれまでの経緯は、以下の通りです。
2021年12月16日八千穂ブリューイングカンパニー株式会社を設立
2022年12月28日醸造設備を搬入
2023年3月31日酒類等製造免許(発泡酒)を取得
2023年8月5日自家醸造ビールを販売開始
2023年8月13日八千穂醸造所タップルームをオープン


ビアクルーズ管理人の一言:
2024年9月、長野県佐久穂町にある「八千穂ブリューイングカンパニー 八千穂醸造所」を訪れて、 4種類の八千穂高原ビールを購入して、自宅で飲みました。



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