BREW CLASSIC


ブルーパブ名: [ハブなし]  BREW CLASSIC直売所
電話番号:
住所: 石川県金沢市無量寺2-80
定休日: 平日休
営業時間: 9:00~12:00
ビールの種類:
ハリコマチ フリーダム (アメリカン インディア ペールエール)
ヒツジノジョー アラウンド (ホッピー ペールエール)
ウラドラゴン セクシーヘイズ (ヘイジー インディア ペールエール)
リバイブ・ザ・キマグレ・ウッシー (クリームラガー)
ピルピル ヘビーインパクト (ウエストコースト ダブル インディア ペールエール)
レッツ・ラ ホップイーゴー (ウエストコースト インディア ペールエール)
ブルークラシック ベルジャンウィート (ベルジャン ウィートエール)
ブルークラシック ビター (スペシャルビター)
ブルークラシック ヴァイツェン (ヘーフェ ヴァイツェン)
ウラタイガー ビバ ヘイズ (ヘイジー インディア ペールエール)
バズソング ドッグディスコ (ダブルドライホッピング ペールエール)
ハリコマチ キングダム (アメリカン ベルゴー)
ワイルドピッグ ドラッグレース (セゾン)
トニカク シムコダイブ (ヘイジー インディア ペールエール)
トニカク シトラダイブ (ヘイジー インディア ペールエール)
Sottish Harlequin 2022 SUMMER (バーレイワイン)
アシナミソロエズ マスタング (ニュージーランドスタイル インディア ペールエール)
ブルークラシック ケルシュ (ケルシュ)
レッツ・ラ ゴーゴーゴーゴー (ウエストコースト インディア ペールエール)
バナナイツェン powered by Derailleur Brew Works (ヴァイツェン)
ダークチェリーボーイマンキー (ブラウンポーター)
シシ・ザ・ゴールドスター (アメリカン インディア ペールエール)
ピルピルヘビー2ndインパクト (ダブルドライホッピング ダブル インディア ペールエール)
醸造開始: 2022年2月22日
アクセス: JR北陸本線、北陸新幹線、IRいしかわ鉄道線/金沢駅からタクシーで11分
Facebook: Brew Classic / Kanazawa
instagram: BREW CLASSIC | ブルークラシック
Online Shop: https://brewclassicbeer.com/

製造元: 合同会社ブルークラシック
電話番号:
住所: 石川県金沢市無量寺2丁目80番地

BREW CLASSIC(ブルークラシック)は、石川県金沢市へ2022年に誕生したマイクロブルワリーです。 金沢の市街地から北東へ5km、 アジア諸国との貿易の玄関口である金沢港のすぐ近くにBREW CLASSICの醸造所があります。 自家培養の新鮮な酵母と、霊峰・白山に端を発する清冽な水から造りだされるビールには、 クラシカルなものからホッピーなもの、チャレンジングなものまで様々あります。 缶入りの製品も製造していて、どれもユニークなラベルが貼られています。 ブルワリー併設の直売所やオンラインショップで購入できるほか、 金沢市内であればビアトラックで出張販売する場合もあります。


BREW CLASSIC


BREW CLASSIC直売所の入口


BREW CLASSIC直売所


ビアトラック
※出典: BREW CLASSICからの提供画像


ビアトラックの車内
※出典: BREW CLASSICからの提供画像

BREW CLASSICでは、 原材料にイギリス産、ベルギー産、カナダ産の麦芽とアメリカ産、ニュージーランド産、オーストラリア産のホップを使用し、 白山の伏流水を源とする金沢の水を仕込み水として使用して醸造しています。 また、BREW CLASSICでのビール造りにおける品質へのこだわりは、『発酵工程』へのこだわりと言えます。 一度使用した酵母は二度と使い回すことなく、仕込みの度に自社で純粋培養した新鮮な酵母を使用しているため、 仕込み毎に酵母が健全に働き、ビール本来の美味しさを追求したビール造りを進めています。

ハリコマチ フリーダム

トニカク シトラダイブ

アシナミソロエズ
マスタング

ブルークラシック
ケルシュ

レッツ・ラ
ゴーゴーゴーゴー

ダークチェリー
ボーイマンキー

シシ・ザ・ゴールドスター

ピルピルヘビー
2ndインパクト


BREW CLASSICを運営する合同会社ブルークラシックの代表 酒尾 壮典(さかおたけのり)さんは、 地元 石川県金沢市の出身で、クラフトビールと『金沢』をこよなく愛する醸造家です。 酒尾さんは、金沢市内で生まれ育ち、金沢の大学を卒業後は横浜の会社に就職します。 その後、東京都内の企業など3社ほど経て、2018年4月に金沢の企業に転職し金沢へUターンして来ます。

酒尾さんのクラフトビールとの出逢いは、東京で勤めていた2015年頃のことでした。 その頃、酒尾さんは将来を見据えMBA取得のため、会社勤めの傍ら週末に都内の学校へ通っていました。 その学校の課題の1つにボストンラガーの分析という出題があり、まずは現物を飲んでみようと思い、 近所のスーパーマーケットでボストンラガーを購入してきました。 元々ビールが好きだった酒尾さんでしたが、そのボストンラガーのあまりの美味しさに衝撃を受け、 それをきっかけにクラフトビールに興味を持つようになりました。

それから様々なクラフトビールを飲むようになり、いくつかの醸造所へ足を運ぶこともありました。 そうした中には、ビール造りを通して『まちおこし』につなげたいという志を持った醸造所もあり、 地域に根ざした醸造所の在り方というものに、さらに興味を持つようになっていきます。 東京から金沢へ戻ってからは、何かクラフトビールに関わっていたい、 自分が受けた感動を一人でも多くの方に届けたいという強い想いから、会社勤めの傍ら週末の時間を使って、 フットワークの良い『ビアトラック』で自身が企画するビールを販売して、 多くの人とのつながりをつくろうと思いました。 そこで、1992年式のトヨタ・デリボーイの中古を購入し、 空冷のための冷蔵庫を積載し、3つのタップを備えたカウンターを設置するなどの改造を施し、 ビアトラックが完成しました。

また、ビアトラックで販売するオリジナルビールについては、地元の金澤ブルワリーへテスト醸造を委託し、 2018年10月16日に試作品の「アメリカンアンバーエール」が完成しました。 それからは、金澤ブルワリーにOEMでオリジナルビールの製造を委託しながら、 ビアトラックで金沢駅前や市内の繁華街などで、週末にビールの販売をしました。 そうして、飲みに来てくれた多くの客や友人の笑顔と接していくことで、 「地元に醸造所を立ち上げて、自分でクラフトビールを造りたい」、 「地域に根ざした醸造所で、微力ながらも地元に貢献したい」と思うようになります。 こうして酒尾さんは、金沢市内で自身の醸造所を立ち上げて、ビール造りを始めようと決意します。

それから、2019年3月7日に合同会社ブルークラシックを設立。 そして、2020年8月から9月に掛けての約1ヶ月間、 静岡県富士宮市にある「Mt. Fuji Brewing」で醸造の研修を受けてきました。 一方、醸造所の物件探しも進めていて、前は食品加工工場だったという建物を2021年4月に契約。 その後同年9月10日には会社の登記上の住所もそこへ変更。同年9月26日には、中国製の醸造設備を醸造所へ搬入。 そして同年10月15日には、それまで勤務していた会社を正式に退職しました。

ここで、BREW CLASSICのもう一人の醸造家をご紹介したいと思います。 醸造界のレジェンドとも言うべきその方は、藤木 龍夫(ふじきたつお)さんです。 藤木さんは、大阪府大阪市の出身で、若い頃から音楽と映画が欠かせないという醸造歴三十数年のベテラン醸造家です。 元々は日本酒職人として杜氏をしていた方で、そうしたこともあって酵母に関してとても造詣が深く、 ご自身で育てた酵母を大切に今も守り続けています。 ビール造りを始めたのは1990年代後半の地ビール黎明期からで、 1995年~1999年に亘り奈良県大和高田市のヤマトブルワリーにおいて、 「倭王」(わおう)という銘柄のビール醸造に携わったのが始まりでした。

その後、日本酒造りに一旦戻られるのですが、 東京・両国にあるビアバー「麦酒倶楽部 POPEYE」オーナーの青木さんと出逢い、意気投合すると、 再びビール造りに戻ることとなり、 2014年~2016年に掛けて新潟県南魚沼市のストレンジブリューイングで醸造に携わります。 そして、2016年12月には、縁あって金澤ブルワリーへと移籍します。 藤木さんは、それまでの2年間のストレンジブリューイングでの生活を振り返って、 大阪育ちの藤木さんにとっては不慣れなことの連続だったと語ります。 生まれて初めての雪深い農村地帯での暮らしは、見たこともないような豪雪に見舞われ、 近所にコンビニや飲食店街も全くなくて、好きな映画を見に行くにもクルマで片道40分の道のりを走って通っていました。 それに比べて金沢での生活はとても快適で、最も近い映画館まで「徒歩10分に短縮された」と、目を細めていました。

藤木さんは、常々ビール醸造における酵母の大切さを語っています。以前、2017年にお会いした際にも、 「この20年、ビール造りは成長していない。未だに酵母を混ぜるだけの醸造しかできていない。 大手ブルワリーですら、ドライイーストを使っている。 酵母を育てることから始める醸造ができていない。」と残念そうに語っていました。 また、昨今新しいブルワリーが全国に次々と立ち上がっている状況を見て、 新進ブルワーを養成する醸造現場では、醸造のオペレーションばかりを教えていて、 座学による経営や事業継続に関する知識については満足に教えていないという現状に、強い危機感を示していました。 このような状態が続けば、ブルワリーの数は年々増加するものの、 1990年代後半に起こった第1次地ビールブームの時のように、 やがて撤退を余儀なくされる醸造所が増えて行くのではないかと懸念を募らせていました。 こうした現状を横目で見つつ、 「今後は酵母ビジネスで基礎固めを進めて、まずは実績をつくっていきたい。」と語っていました。

それから3年が過ぎ、藤木さんの理念を具現化する時が来ます。その後、藤木さんは金澤ブルワリーを退き、 酵母を専門に販売するYEAST SLINGER(イーストスリンガー)株式会社を2020年8月に酒尾さんと起業します。 そして、2021年1月より事業を開始し、同年3月より酵母の販売を開始しました。 また、同年12月からは、BREW CLASSICの立ち上げにも参画することになり、 2022年夏頃まではBREW CLASSICでの醸造を手伝い、その後は酵母の販売に専念することにしました。

BREW CLASSICの立ち上げに話を戻しますが、 BREW CLASSICでは設備増強に向けて資金調達のため2021年11月19日から12月31日に掛けて、 クラウドファンディングを行ないました。 そして、2021年12月1日には、酒類等製造免許(発泡酒)を取得。 同年12月23日に初仕込みに臨み、1stバッチのビールが完成すると、まずは茨城県水戸市にある元山町ブルワリーへ送り、 併設パブの「元山町ビヤスタンド」にて2022年1月28日に試験的に初開栓しました。 そして、3rdバッチである「ハリコマチ フリーダム」を皮切りに、 同年2月22日より飲食店向けの樽販売と、ECサイトでの缶販売を開始し、 続いて醸造所併設の直売所もオープンしました。 ちなみに、BREW CLASSICの名の由来は、 いつか「クラシック」と呼んでもらえるようなクラフトビールを目指したいという想いから命名しました。

BREW CLASSICの今後について酒尾さんにお尋ねすると、 「地元 金沢に密着し、地元の方々に愛されるようなビールに育てて行きたいと思う。 これまで以上にイベントへの出店を進め、(他業種店舗との)コラボレーション企画や、 お祭りとのコラボレーション企画にも取り組んで行きたい。 決算の結果次第ではあるが、当初の目標である「売上の1%を地元の環境保全NPOに寄付」を実現したい。 一方、麦芽粕を地元の畑の肥料として活用してもらうことを目指しており、まずは肉牛の飼料として提供を始めた。 また、使用後回収した酵母は、土壌改良に活用できないかと考え、2022年に1度試験的に提供しており、 その結果を基に今後も継続していくか協議する予定。 また、工場内には、まだ空きスペースが残っているので、タンクの数も増やして行きたい。 そうして、やがては世界へも発信して行きたいと考えており、 地元のみなさんが世界に誇れるようなブランドへと成長させたいと思う。」と、様々な抱負を語ってくれました。

酒尾さんのご厚意により醸造所を見せてもらいましたので、ご紹介します。


醸造設備 (中国製)


仕込み設備  【1バッチ(1ロットの生産量)が1,000リットル】
左側が糖化槽(マッシュタン)兼、ろ過槽(ロイター)、 中央奥が貯湯タンク(ホットリカー)、
右側が煮沸槽(ケトル)兼、ワールプール


1,000リットルの発酵タンクが2基


1,000リットルの貯酒タンクが4基


貯酒タンクの背面


前後2部屋のプレハブ冷蔵庫
左手前がケグの格納庫、 右側奥は麦芽倉庫


左の冷蔵庫内には出荷を待つケグが積み上げられています


右の冷蔵庫内には原材料となる麦芽が保管されています


麦芽の粉砕機(ミル)


缶の充填機 (米国製)


ケグの洗浄機


タンク洗浄機と、手前がホップガン


酒尾 壮典さん


藤木 龍夫さん


BREW CLASSICのこれまでのあゆみは、以下の通りです。
2019年3月合同会社ブルークラシックを設立
2021年12月1日酒類等製造免許(発泡酒)を取得
2021年12月23日初仕込み
2022年2月22日自家醸造ビールを販売開始


ビアクルーズ管理人の一言:
2022年10月、石川県金沢市にある「BREW CLASSIC」を訪れて、缶ビールを購入して、自宅で飲みました。



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