籠屋ブルワリー |
ブルーパブ名: | 籠屋 たすく | |
電話番号: | 03-5761-8101 | |
住所: | 東京都狛江市駒井町3-34-4 | |
定休日: | 月曜休 | |
営業時間: | ランチタイム: 11:30~14:00 カフェタイム: 14:00~17:00 ディナータイム: 17:00~22:00 |
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ビールの種類: | ファースト・タッチ ゴールデンエール (ゴールデンエール) 狛江産ホップ2017「誕生」 (アンバーエール) スモークヴァイツェン (ヴァイツェン) ダークブラウン (ポーター) ベルジャンホワイト (ベルジャンホワイト) すいすいブラック (ポーター) タマさんの誘惑 (インディア ペールエール) セカンド・タッチ ゴールデンエール (ゴールデンエール) 狛江産ホップのベルジャンアンバー (アンバーエール) パレード (インディア ブラックエール) 和轍 (ジャパニーズ "木桶"エール) 和華 (ジャパニーズ "木桶"ホッピーエール) かわちどん (ジャパニーズ "白麹"サワーエール) |
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醸造開始: | 2017年12月1日 | |
アクセス: | 小田急電鉄 小田原線/和泉多摩川駅から徒歩20分、 または喜多見住宅行き小田急バスで10分、「駒井」バス停すぐ |
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URL: | http://www.houzan.com/ | |
Facebook: | 籠屋ブルワリー | |
製造元: | 有限会社秋元商店 籠屋ブルワリー | |
電話番号: | 03-3480-8931 | |
住所: | 東京都狛江市駒井町3丁目34番4号 |
籠屋(かごや)ブルワリーは、
東京都狛江市にある酒販店「籠屋 秋元酒店」に併設して、2017年に誕生したマイクロブルワリーで、
出来立てのビールを味わえるレストラン「籠屋 たすく」も併設されています。
籠屋 秋元酒店をはじめ籠屋ブルワリー、籠屋 たすく等を運営する有限会社秋元商店は、
1902年(明治35年)創業の老舗の酒屋で、地酒・焼酎・ワイン・果実酒をメインに扱う酒販店です。
創業当初の屋号は「籠屋商店」といい、その名の通り竹細工の籠の製作・販売から始まりました。
時代の流れと共に、味噌・醤油・塩、そして酒・たばこなどを扱うようになり、やがて酒販店へと舵をきって来ました。
そうした創業から100年以上もの歴史を持つ酒販店の将来を見据えて、
自家製の商品を店頭に並べたいという情熱がブルワリー開設へと導きました。
併設レストラン「籠屋 たすく」では、発酵をテーマとしたオリジナリティ溢れる創作料理と合わせて、
自家醸造を含めて常に10種類のクラフトビールや、日本酒・焼酎など様々なアルコールを堪能することができます。
籠屋ブルワリーでは、原材料にドイツ産、アメリカ産および国産(栃木県産)の麦芽と、
チェコ産、アメリカ産および国産(狛江産)のホップを使用して醸造しています。
籠屋ブルワリーで造られるビールは、どれもボディーがしっかりしていて、
フレーバーが主張し過ぎないドリンカビリティの高いビールばかりです。
狛江産ホップ2017「誕生」には、地元の農園で生産される狛江産のホップを使用しています。
ファースト・タッチ ゴールデンエール |
狛江産ホップ2017「誕生」 |
スモークヴァイツェン |
ダークブラウン |
ベルジャンホワイト |
すいすいブラック |
タマさんの誘惑 |
セカンド・タッチ ゴールデンエール |
狛江産ホップの ベルジャンアンバー |
パレード |
秋元商店では、狛江市特産の枝豆を副原料に使ったオリジナル発泡酒「こまえ~る」も販売しています。
※ 「こまえ~る」は、籠屋ブルワリーの右隣の籠屋 秋元酒店にて販売しています。
レストラン「籠屋 たすく」では、
『発酵をオシャレに味わう!』をコンセプトに発酵の世界を一人でも多くの人に知ってもらいたいという想いで、
料理とそれに合う酒類を提供しています。
「たすく」は、漢字で「右」と書いて「助ける」という意味があります。
お酒を通してお客様のより良い生活の一助になればと願ってつけた名前です。
料理メニューは、ランチタイム、カフェタイム、ディナータイムでそれぞれメニューが分かれています。
ランチメニューは、「肉ランチ」と「魚ランチ」の2種類から選べ、
どちらにも前菜3種盛とごはん、デザートがセットになっています。
カフェメニューは、簡単なおつまみやスイーツが用意されています。
ディナーメニューでは、前菜メニューとしてミックスナッツの燻製や自家製ピクルス、長芋の味噌漬け、
醤油麹のきんぴらごぼう、ポテトフライ、鶏モツぴり辛煮といったものから、肉料理、魚料理、サラダ、
そして自家製ピザやリゾット、ハヤシライス、おかゆなどの御飯物、
デザートまで、麹や酒粕を使った発酵を体感できるオリジナリティ溢れる創作料理が揃っています。
特にお薦めは、「塩麹に漬けた豚バラとハーブのボルケッタ」です。
籠屋ブルワリーの誕生は、秋元商店の経営を担う秋元さんと、醸造家の江上さんによって実現しました。
秋元商店の専務取締役 秋元 慈一(あきもとじいち)さんは、地元 狛江市の出身で、
1902年(明治35年)創業の秋元商店の4代目です。
酒屋を家業とする家に生まれた秋元さんは、幼い頃から店頭に様々なお酒が並ぶ環境で育ち、
大学卒業後も家業に入ることにしました。そうして、仕入先である日本全国津々浦々の酒蔵をまわって行くうちに、
酒蔵で丹精込めて造られるお酒には、造り手の情熱やこだわりが詰まっているということを知るようになります。
こうした商品をより多くのお客様へ届けて行きたいという想いも、いつしか強くなって行きました。
その秋元さんが「自分の店でつくる酒を販売したい」と考えるようになったのは、10年ほど前(2007年頃)のことでした。
そして、その先駆けとして2012年7月9日に籠屋 秋元酒店オリジナル商品「こまえ~る」の販売を開始しました。
この「こまえ~る」は、狛江産の枝豆を副原料に使った発泡酒で、
新潟県の新潟麦酒へ醸造を委託しています。
「こまえ~る」の誕生のきっかけは、地元の若手栽培農家や酒販店主など有志が集まり、
狛江市の特産品である枝豆をもっとアピールしようというところから始まりました。
実は、あまり知られていないと思いますが、狛江市では葉物野菜を中心に農業が行われていて、
その1つとして「枝豆」の栽培も盛んに行なわれています。
同じ狛江市内でも、場所によって違った味覚の枝豆が採れると言われるほど、
市内のあちらこちらで栽培されてきました。
しかし、その枝豆が狛江市の特産物であることを、狛江市の住民ですら知らない人が多いといいます。
毎年7月に「枝豆祭り」というお祭りが行われているにもかかわらず、
当時の市民アンケート調査での結果から認知度が3割にも満たないことが分かりました。
地元の人々との交流の中で、秋元さんも枝豆が狛江市の特産物であることにある時気づきました。
そうして、秋元さんが発泡酒販売を発案して、開発が始まりました。
実際に開発に取り組んだのは、秋元さんと、
狛江市駒井町で農業に取り組んでいる松坂諭さん、高橋一真さん、高橋庸之さんら4人で、
1年掛かりで「こまえ~る」の商品化に漕ぎ着けました。
ボトルのラベルデザインは、狛江発祥の絵手紙をモチーフにしたもので、秋元さんご自身が描いたものです。
ちなみに、同様な発想から、JAでも「枝豆アイス」なるものを夏季限定で販売しているそうです。
2013年7月にビアクルーズ管理人が「こまえ~る」の購入のため籠屋 秋元酒店を訪ねた際に、
「将来は自分の手でビールを製造したい」と秋元さんが語っていたので、
「それが実現した時には、醸造元訪問としてまたここを訪れることに致します」と答えました。
それから4年半が経過し、あの時のやりとりが現実のものとなりました。
秋元さんが、籠屋ブルワリーの設立に踏み切ったのは、
ヘッドブルワーである江上さんとの出逢いがあって、ビールの自家醸造が現実味を帯びてきたことがきっかけでした。
実はこのお2人は、以前からつながりがありました。それは、大学時代に同じ研究室の出身だったことです。
さらに驚いたのは、籠屋 秋元酒店の現店長 横山太一さんと、籠屋たすくのシェフの亀井貴之さんも含めて、
4名ともが東京農業大学の醸造科学科の同じ研究室の出身者でした。
籠屋ブルワリーと籠屋たすくが入る建物は、籠屋 秋元酒店の東側に隣接して建設されました。
籠屋ブルワリーの醸造設備は、建物1階の醸造室内へ日本製の仕込み釜と、300リットルの発酵用のタンク6基を構え、
酵母の培養設備も備えた小規模ながらも本格的なブルワリーが完成しました。
そうして、2017年7月18日に自家醸造に先駆けてブルワリー併設のレストラン「籠屋 たすく」がオープンしました。
また、同年10月20日には酒類等製造免許(発泡酒)を取得。同年11月1日より初仕込みを開始し、
同年12月1日~3日にかけて開催された「クラフトビールお披露目祭」において、
構想からおよそ5年の歳月を経て、遂に籠屋ブルワリーでの自家醸造ビールの販売へ漕ぎ着けました。
当面は、生産量の関係から「籠屋 たすく」での販売が中心となります。
現在のブルワリーには、大規模なボトル充填機を配備することも難しいため、
ボトル入りの本格的な販売はまだ先のことになりそうです。
また、新工場の建設も計画しているそうで、生産量の拡大のため現在よりも広い醸造スペースを確保することで、
ビアバーやビアパブへのケグでの出荷や本格的なボトル販売を開始する方向で検討が進んでいるようです。
籠屋ブルワリーの今後の展開について秋元さんへ尋ねたところ、
「日本の伝統技術を活かして、ビール造りを続けて行きたい」と抱負を語ってくれました。
秋元さんのご厚意により醸造設備を見せて戴きましたので、ご紹介します。
籠屋たすくの2階には、キッチンを備えたセミナールームの様なミニブルワリーも完備しています。
このミニブルワリーの目的は、どちらかというとビジネスユースではなくて、
お客様向けに解放しイベントの開催を見込んだスペースになっています。
ここで、籠屋 秋元酒店のコアなファンのみなさんへ、BoPによるホームブルーイングを楽しんでもらったり、
ビールやお酒に関連したセミナーなどを開催して行くことを計画しているそうです。
※BoP(Brewing On Premise)とは、酒造免許を持つ醸造所で設備を借りて、
専門の醸造士の指導の下で手造りビールを醸造することのできるシステムのことです。
ビール製造責任者の江上 裕士(えがみひろし)さんは、熊本県荒尾市出身で、
生まれてすぐに千葉県へ移り八千代市で育ちました。
大学時代は醸造科学科で醸造学を学び、奈良先端科学技術大学院大学で修士課程を終えて、
2007年4月に大手ビール会社へ入社しました。
それから10年間はビール会社で醸造を担当し、2016年3月に退職。同年4月に秋元商店へ入社しました。
今後について尋ねると、
「日本の伝統技術を使って、オリジナリティの高いビールを造って行きたい」と、秋元さんと同様な方向性を示唆し、
「これからは、木樽を使って発酵させるオリジナルスタイルのビールを造り始めます。店舗へは、
オーソドックスなスタイルのビールとオリジナルスタイルのビールを半々くらいに揃えて行きたい。」と語っていました。
そして、その第1弾として2018年3月16日から3日間に亘り「籠屋ブルワリー
オリジナルスタイルビールお披露目祭」において、
「和轍」(わだち)や「和華」(わか)などのオリジナルスタイルのビールを披露しました。
最期に、籠屋ブルワリーの本家本元である籠屋 秋元酒店をご紹介しておきます。 写真は、「こまえ~る」を購入するために訪れた2013年当時のものになります。
籠屋ブルワリーのこれまでのあゆみは、以下の通りです。 | |
1902年(明治35年) | 籠屋商店を創業 |
2012年7月9日 | 委託醸造の「こまえ~る」を販売開始 |
2017年7月18日 | レストラン「籠屋 たすく」をオープン |
2017年10月20日 | 酒類等製造免許(発泡酒)を取得 |
2017年11月1日 | 初仕込み |
2017年12月1日 | 自家醸造ビールの販売開始 |
2021年4月1日 | 酒類等製造免許(ビール、発泡酒)を取得 |
2021年12月10日 | 下高井戸店をオープン |
ビアクルーズ管理人の一言:
2013年7月、東京都狛江市にある酒販店「籠屋 秋元酒店」で、
狛江市特産の枝豆を副原料に使った当店オリジナルの発泡酒「こまえ~る」を購入して、自宅で飲みました。
2017年12月、籠屋 秋元酒店の隣へ2017年にオープンした籠屋ブルワリーを訪れて、
併設のレストラン「籠屋 たすく」で、籠屋ブルワリーのビールを飲みました。